見上げてごらん、お寺の星を☆

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福岡の街をキャンパスに、誰もが先生・誰もが生徒になれる「福岡テンジン大学の授業」を、ボランティアスタッフによるレポートでお届けします。

あなたは最近、いつ星空を見上げましたか?”

今回の授業のお知らせは、こんな質問から始まっていました。

街中で星空を見上げる授業、しかも場所はなんとお寺です!

今回の教室は、梅林山菩提寺という浄土真宗のお寺でした。

5年前にお寺を増築する際にプラネタリウムが設置されたと言います。

星々はまだ見えないあたたかな午後、菩提寺の本堂で授業が始まりました。

授業コーディネーターは、今回が初コーディネートという古川裕美さんです。

まずは、近くに座った人と自己紹介。

この授業に参加しようと思ったきっかけや思い出の星空の話をしながら

自己紹介をしました。



駅前のポスターに気づいたときから・・・

続いて、先生である菩提寺住職の椿信二さんよりお話しいただきました。

約35年前のある日のこと。

当時、京都で警察官として働いていた椿住職は

駅前に貼られた1枚のポスターの前で足を止めたそうです。そのポスターには

“賢きことを教える世にあって、自分の愚かさに気づかせるのが人の道”

とありました。それは、浄土真宗本願寺派の僧侶養成のための

学生募集ポスターでした。

当時、薬物・ギャンブル・売春といった犯罪の取り締まりのために

昼夜逆転生活だった椿住職は、その言葉にハッとしたそうです。

たまたま奥様が同じ宗派のお寺のお嬢さんだったこともあり、

学校の門を叩いたそうです。

事務系の部署に異動になったことも幸いし無事に得度を終え、

奥様の実家でもある菩提寺の住職になられました。

お寺にプラネタリウムを作ったのは5年前。

10年前にプラネタリウムのあるお寺のニュースを見たときから

プラネタリウム構想がスタートしました。

「檀家さんだけに限らず、いろんな人がお寺を訪れる機会にしたい。」

「地域に開かれたお寺にしたい!」との思いが発端でした。

その3年後、たまたまお寺に隣接する土地が手に入り

プラネタリウムを備えた別棟を建てられたそうです。

宇宙といのちのつながり

ポスターの言葉から流れに身を任せるうちに仏の道に入り

プラネタリウムを作った椿住職。

そして、そのプラネタリウムに集まったテンジン大学の皆さん。

自然に「なんだか不思議なご縁ですね~」と話しながら

お隣のプラネタリウム室に移りました。

ドアと遮光カーテンを開けると、頭上には立派なドーム!

そしてリクライニング機能つきの椅子が半円状に並んでいました。

思わず「おぉ~!」という声が上がります。

音響まで計算された本格的なプラネタリウムに驚く皆さん。

それぞれがリラックスできるポジションに合わせたところで

プラネタリウムがスタートしました。

今回の授業では、2本のプログラムを見せていただきました。

1本目は“今日の星空”をテーマに、冬にお馴染みのオリオン座を始め

冬の澄んだ空を彩る星々を見ました。

2本目は、太陽系に属する地球についてのプログラムでした。

漆黒の宇宙に浮かぶ地球に生命が溢れている理由を探るという内容です。

太陽系の位置関係や地球の磁気圏等の条件が絶妙に揃ったからこそ

多くのいのちを育むことができました。

宇宙の星々と私たちのいのちに想いを馳せるひとときでした。

そういえば誰かの寝息も聞こえていたような・・・(笑)

今、この時が一番大切

プラネタリウムを見た後は、3Fに移動して椿住職のお話を聞きました。

お寺の中には仏教や自然にちなんだ絵画やステンドグラスがあり、

写真を撮る学生さんもいました。

椿住職からは、亡くなられた奥様の闘病生活で実感した生命の大切さや

人生で大切なことについてユーモアを交えてお話いただきました。

“私たちが生きている、ただそれだけですごいこと”

“目には見えない偶然の奇跡的な重なり”

“1日1日の積み重ねで365日を生きる”

といったことがプラネタリウムから自然とつながった気がしました。

20分程のお話は、日常生活の忙しさで流れていきがちな

今この瞬間を見つめる時間となりました。

そして、椿住職への質問タイム!

質問)親鸞聖人の本でおススメはありますか。どの本から読めばいいですか。

回答)親鸞聖人ご本人が書かれたものということであれば

正信偈というお経がわかりやすいと思います。

ごく一般的におススメなのは歎異抄でしょう。

歎異抄は、弟子から見た親鸞聖人とその教えについて

わかりやすく書かれていて、読めば心に響くはず!

質問)仏教には様々な宗派があって考え方の違いがあると思いますが、

人生に役立つ共通の教えはありますか?

回答)まずは、仏教の教えに触れるきっかけとしての“気づき”というのが

皆さんそれぞれ大切なのではないかと思います。

気づいて自分に響いたら深めていけばよいのではないでしょうか。

みんなそれぞれ違いますからね。

強いて共通する教えといえば、人生は基本的に苦しいもの

という考え方でしょうか。四苦八苦という熟語は元々仏教の言葉で、

最初の四つの苦しみは生老病死を表しています。

つまり、生まれた時から人間の苦しみは始まっているというわけです。

この考えは、人間を生きやすくする教えだと思います。

お寺×○○

最後に「もし自分だったら、お寺で○○してみたい。○○したい。」を

テーマにグループワークを行いました。菩提寺では既にヨガ教室に場所を

貸し出されたりしています。

そこで、お寺でできることを付箋に書いて出し合いました。

出てきた意見は、こんな感じ↓

・音楽、合唱、ジャズ等の演奏会

・お葬式や結婚式のお試し、棺桶体験やブライダルフェア(!)

プラネタリウムのドームで新郎新婦紹介ムービーを流す♪

・鐘つき、木魚つき体験

・お香のレクチャーやオーガニックのお線香づくりワークショップ

・会場貸しとして英会話教室やビジネスパーソン向けのマネジメント講座

・宿泊施設←精進料理の教室や写経つき

・カフェや四季折々の自然を楽しむ会

・悩みごとを抱えた人のお話会(傾聴活動)、住職のお話会

などなどたくさんのアイディアが出ました。

そのひとつひとつにツッコミを入れつつ丁寧にコメントしていく椿住職。

「あ、コレはすぐやれるね!」というノリノリのコメントをもらったのは、

オーガニック線香づくり、英会話、結婚式、宿泊、カフェ、傾聴活動

などなど。けっこうありますね(汗)

さらに、椿住職からペット納骨なども追加され盛り上がりました!

今回の授業の〆は、コーディネーターの古川さんから。

「今日のような“ご縁”を大切に、目には見えないつながりを

参加してくださった皆さんがつくっていっていただけたら嬉しいです。」

との挨拶で授業は終了しました。

菩提寺では、毎月最終日曜日に誰でも参加できる

プラネタリウム上映会が開催されています。(要予約)

また、椿住職の情報によると、六本松の九大跡地に10月にオープンする

福岡市科学館には、プロも絶賛するプラネタリウムが導入されるそうです。

宇宙に興味のある方は、是非足を運んでみてくださいね。

授業に参加してくださった皆さん、レポートを読んでくださった方、

ありがとうございました!

ボランティアスタッフ 日名子 美千代

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