「成功モデルが確立されていない今こそチャンス」 日本のIT業界の仕掛け人・小笠原治氏が 福岡でやりたいこととは!?

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さくらインターネット株式会社のフェローであり、総額5億円もの機材を自由に使えるものづくり拠点「DMM.make AKIBA」や起業家が集う六本木のバー「awabar(アワバー)」を手掛けるなど、日本のITシーンにさまざまな刺激をもたらす仕掛け人、小笠原治さん。近年は、福岡市スタートアップ・サポーターズの理事を務めるなど、福岡での活動も盛んです。中でも注目されているのが、「旧大名小学校」をスタートアップ支援施設として活用する「FUKUOKA growth next」への参画。ここでは、これまでの経験を生かしたメンターとしての活動以外にも、考えていることがあるとか。「まだ成功のモデルが確立されていない今だからこそ、福岡は最高に面白い」と語る小笠原さんに、福岡のこれからの可能性について聞きました。

--さくらインターネットが福岡に拠点を開設し、旧大名小学校での試みも始まって、小笠原さんもこれから福岡と関わる機会がさらに増えそうですね。

小笠原 ええ、実は僕、すでに福岡市民ですからね。東京から住民票を移したんですよ。高島市長と移住を約束して、まずは市民税をちゃんと納めに行こうかなと(笑)。

--そ、そうなんですか? 福岡のITシーンも、小笠原さんの来福に期待していると思います。

小笠原 あんまり期待しないでください(笑)。1年半という限られた時間の中で、みんなを煽りに行こうと思ってます。僕自身も、じっくりと育てるインキュベーションよりも、孵化したものを速く大きく育てるアクセラレーターの方が向いていますからね。

--小笠原さんの活動は、アクセラレーターとしての投資や、DMM.make AKIBAやawabarといった場所作りなど、とても多岐にわたっていますね。ご自身の中で、活動のコンセプトはあるんですか?

小笠原 「アイザックプロジェクト」と呼んでいる、自分一人のプロジェクトがありまして。逸話ですが、アイザック・ニュートンは、木からりんごが落ちるのを見て万有引力の法則を発見したという話がありますよね。僕の役割は、ニュートン(のような人)の前にタイミングよくりんごを落とすことだと思ってます。それを、その時々のいろんなパートナーと一緒にやっていきたい。awabarも、「この人とこの人が話したら、何か気づきがあるかもな」ということを実現する場所として作りあげたものですしね。また、DMM.make AKIBAもオープンから2年半ですが、ここをきっかけにしてすでに70社のスタートアップが誕生しましたし、そのうち僕ら(※株式会社ABBALabとして)は16社に投資しています。

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--今回の「FUKUOKA growth next」でも、主にスタートアップへの投資をしていくんでしょうか?

小笠原 もちろんですが、それだけでなく、Mistletoe株式会社代表の孫泰蔵さんと一緒に起業のための集中スクーリングをしたり、awabar福岡も立ち上げます。そうそう、それから僕自身もスタートアップのプレイヤーの一人として、サービスを広める活動もしていくんですよ。

--それはどんなサービスなんでしょうか?

小笠原 不動産業者向けのスマートロックを開発するスタートアップ「tsumug(ツムグ)」に取締役として入って、本社を福岡に移転して、福岡から全国の家の鍵をスマート化する試みです。今後34年のうちに、ネットワークに繋がる錠を全国で100万個ぐらい作れたら、社会が変わるでしょ? 鍵って、どんな人でも必ず接点があるんですよ。ホームレスの人だって、施錠された場所には入れないという意味では、鍵が生活に影響しているわけです。万人の生活に関わるものだから、爆発的なイノベーションに繋がる可能性があるんです。

--なるほど。興味深いです。小笠原さんは、スタートアップのビジネスモデルを見る時、何を重視しているんでしょうか?

小笠原 泰蔵さんが「Think big(シンク・ビッグ)」とよく言っていますが、僕も同意見ですね。付け加えるなら「Focus niche(フォーカス・ニッチ)」かな。大きな視野で考えながら、ニッチなところ、つまり特定の分野に絞り込んで展開することが大事。でも最近、東京で若い人たちと話していると「Think small,あわよくばbig」という発想の人が多くて、なんだかつまんないなぁと(笑)。

--あわよくばbig(笑)。そういう発想は小笠原さんにとってはつまらないものなんですね。

小笠原 つまらないですね。東京の場合は、ロールモデルがすでにできあがってしまって、わかりやすい成功事例の真似をして成長しようという発想になってきちゃってるんですよ。僕らは20年前の日本のインターネット黎明期から活動させていただいてきて、そこで奮闘して成功してきた人たちを間近で見てきてるんで、同じことを目指されても僕自身にあまり発見はないんですよ。むしろまだロールモデルが確立されていない福岡の方が、僕らの知らない新しいものが出てくる可能性が十分にある。

--東京よりむしろ福岡に、可能性があると?

小笠原 ええ。東京は、ケタは大きいけど成長自体は鈍化していて、一部の人しか成長できない環境になってきていると思います。福岡は、スタートアップに対する行政の理解もあるし、具体的な施策もあり、強力な後押しがあります。東京でスタートアップしたい人は、日本一を目指して東京でやればいいと思うけど、アジア一を目指すなら福岡の方が有利だと思うし、今後の成長をちゃんと見ればアジア一はイコール世界一になる可能性もありますからね。

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--逆に、現状の福岡に足りていない部分は何だと思いますか?

小笠原 福岡は、アジアのハブを目指しながら、九州の首都であるという自負もあり、東京にコンプレックスを抱いているような“こじれ”を感じてることがあります。でも、東京を気にする必要はないと思いますよ。東京にあるものはほぼ福岡にもあるって、福岡市民として感じてますから。だからコンプレックスを捨てて、まっすぐ「アジアのハブになる」ことを目指す方が大事だと思います。

--エンジニアやクリエイターの質も、福岡は東京に劣らず高いと感じますか?

小笠原 いや、まだまだそうとは言えません。ただ、質の高いエンジニアやクリエイターが多く集まっていることが、イノベーションの必須条件というわけでもないんです。今まで使ってきた武器の延長で発想していたら、イノベーションは起こせない。それよりも、どうすれば質の高いエンジニアやクリエイターが育っていくのかを考えたほうがいい。「FUKUOKA growth next」でやる1年半は、その土壌を耕して、「福岡の土はこんなにいい土だ」ということを証明する期間だと思っています。それが広く伝われば、種を蒔きたい人だって増えますからね。1年半を終えて、次にこの場所で再開発をやる人たちに、「ここにはスタートアップという文脈が必要だよね」と思ってもらえるように、結果を出していきたいと思います。

--最後に、これから福岡でのスタートアップを考えている人に、エールをいただけますか?

小笠原 弊社の田中(さくらインターネット株式会社の代表取締役社長・田中邦裕さん)も記者会見で言ってましたが、成長する環境に身を置くのがとても大事なことで、福岡は今まさにそのフェーズにあると思います。短期間で急成長を目指すスタートアップをやる人なんて、大抵は頭がおかしい人だと思われがち。変人扱いされるかもしれないけど、気にせずどんどん先に進めればいいんです。新しい物事が生まれる瞬間とか、急成長する瞬間に立ち会えることを、僕自身今からとてもワクワクしてますね。

【プロフィール】
小笠原治(おがさはら・おさむ)さん
昭和46(1971)年、京都生まれ。平成10(1998)年、さくらインターネット株式会社の共同ファウンダーとなる。その後、インターネット関連企業2社の代表を経て、平成23(2011)年に起業支援を行う株式会社nomadを設立。投資やシェアスペースの運営など、スタートアップ支援事業を軸に活動。平成25(2013)年に、同社の投資プログラム部門を法人化した株式会社ABBALabを立ち上げ、代表取締役に就任。また同年、DMM.makeのプロデューサーとして事業立ち上げなどを行う。平成27(2015)、さくらインターネットにフェローとして復帰。DMM.makeエヴェンジェリスト、awabarオーナー、京都造形芸術大学特任教授、福岡市スタートアップ・サポーターズ理事などを務めている。

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