美味しい野菜を作る秘訣は楽しむこと!土の奥深さを知るあおぞら農園とクルン農園をめぐるツアーへ。

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こんにちは。編集部の天野です。なかなか農業にご縁のなかった私ですが、なるほど土って奥深い!と興味が広がるきっかけになった、先日参加してきた農園ツアーについてレポートしたいと思います。

福岡県小郡市にある「あおぞら農園」さんと、熊本県荒尾市の「クルン農園」さんを訪問するこの農園ツアー。お誘いくださったのは、アナバナで特集中の「やました農園」さんを応援する応援倶楽部を立ち上げた久富さんと、GO ORGANICS JAPAN代表の田中さんです。このツアーは、普段は生産者さんとほとんど顔を合わすことなく食事している私たち消費者を、生産者さんとつないでくれる貴重な機会。農業知識ほぼゼロの私は初めての体験にちょっとどきどきです。

野菜にも農家にも新鮮さが大事!

まず向かったのは、福岡県小郡市にあるあおぞら農園さん。この農園を営むのは、素敵な笑顔の松本さんご夫妻です。初めて聞く農業の話に「なるほど!」を連発していたところ、亜紀さんがそんな気持ちの大切さを教えてくれました。

農園7あおぞら農園さんの畑の様子です。以前は果樹園だったこの畑の地下にはスプリンクラーが入っており、ただでさえ赤土で大変な土作りの作業を更に難しくしているんだとか

亜紀さんは、現在あおぞら農園で草取りやお手伝いをしてもらっている人が「まだ帰りたくないです!」と作業を楽しんでいるのを見て、農業を始めた頃の新鮮な気持ちを思い出すと話します。消費者にとっても生産者さんにとっても、普段顔を合わせる事の少ない人同士がつながることは、貴重で大事な機会なんですね。

また、新しく農業を始めた人のほうが、新しく正しい農法を取り入れることにも柔軟だそう。農業では野菜だけでなく、人がフレッシュさを持っていることも大切なようです。

農園2「フレッシュな人と関わることで、自分の中に風が入って見方が変わるんだよ」と話す亜紀さん(真ん中)。本当に笑顔の美しい方でした!ちなみにやました農園のまなみさん(右)も今回の農園ツアーの参加者のおひとり。土づくりのことや環境についてなど、熱心にお話をうかがっていました

生き物の循環を活かす土づくり

農家の松本さん夫妻は、「炭素循環農法」(通称たんじゅん法)という無農薬無肥料の自然農法で野菜をつくられています。たんじゅん法は自然の循環のしくみを軸に行う農法とのこと。まず大切なのは土だそうですが、この土地の土はそのままではとても植物を育てられない粘土質の赤土。赤土は土の中に生き物がおらず空気が入っていないと固まってしまうんだそう。

これを改良するためには土の中に空気を入れ、まずは微生物が住める空間づくりからスタートさせなくてはいけません。畑の近くの土を触ってみると、確かにとても固く、生き物や植物の根っこが入っていけないのがわかりました。

農園1こちらの畑では、亜紀さんの旦那さんが機械で作業をされていました。少し前まで植わっていたオクラの根切りのためと、土の中に空間をつくるために機械の大きな爪で土をひっかくようにしているところ

たんじゅん法の考え方は微生物がたくさん生きる土にするということ。微生物の住める空間をつくったらそこにはえさとなるチップや菌床を入れ、微生物がそれを食べることで、植物の育つ養分を含んだ土になっていくそうです。

土の中の微生物は植物を活かし、同時に植物に活かされているとのこと。「人も同じで、お互いなくては困るから手をつなぐんよね」と久富さん。個人単位では絶対にできないというたんじゅん法は、生き物のことや土のこと、地下や地質のこと、水脈のことや機械のことなど、色々な分野の知識を持つ人がいて初めて実現するんだそうです。人と知識の活かし合いが大切なんですね。

美味しい野菜を作る秘訣は楽しむこと!

話を聞くのがどんどん楽しくなってきました!お次に向かったのは熊本県荒尾市にあるクルンノウエンさんです。

到着したのはお昼どき。まずは畑に隣接する『カフェ Albaro』さんで、美味しいご飯をいただきます。

農園3Albaroのエントランスです。素敵!ここは元々岩盤浴の施設だったところをリノベーションしたのだそう。店内にはお子さん連れのお母さん方が多くおられました。子どもちゃんが遊ぶためのスペースもあります
農園4すべて無農薬で育てられたお野菜をつかっているそう。今日のランチのメインは冬野菜の和風シチューです。ほんのり甘い野菜の味が優しく、素材の美味しさがしっかり染出ていて温まります
農園8窓際の席では畑を見眺めながら食事をすることができます。クルン農園さんの畑は体験型農園が主。一般の方が入園して農業を体験できる「のら部」の畑だそう。自分の育てる野菜を眺めながらごはんを食べられるなんて、収穫後の妄想が広がって楽しくなりそうです

のら部では、無理なく農業を楽しめるような年間カリキュラムが組まれていて、野菜を”たんじゅん法”で育てることができます。現在22家族の部員さんがいるそうです。「野菜に虫がきて生育が悪くなっても、それを負の出来事ではなく笑いのネタにするぐらいの気楽な気持ちで農業を楽しんでもらいたい」とクルン農園の茅畑さんは話します。大事なのはコミュニケーションスキルで、農業スキルはほとんどいらない、と意外な発想にも目からウロコでした。

いくつかある畑を見せていただきましたが、「こっちは穴を3mくらい掘った」「こっちは菌床をたくさんいれてみた」と色々な方法を試しています。なんだか、ちょっとした探検を楽しんでいるよう。

農園6土壌改良によって土がほぐれた証拠と、棒がどこまで入るかを見せてくれました。この土も固い赤土で、初めは20cmしか棒が入らなかったそう。養生をした畑に茅畑さんが棒をさすと、1m80cmの棒がするすると入っていきました!みなさん感激して写真をぱしゃぱしゃ

掘った穴の中には、中間処理業者さんからいただいた古民家の柱や住宅の木材を入れることもあるそうです。畑に使えば資源の再利用にもなり、土に住む微生物のえさにもなり、お互いにとってプラスのつながりができる。色々な知識や人やものがつながり、互いに活かし合う循環ができていくのがたんじゅん法ということでしょうか。

福岡をオーガニックシティに!

ところで、「オーガニック」と聞いてみなさんはどんなイメージを持たれますか? 私にとってオーガニックとは、「有機栽培」とか「農薬を使っていない野菜」とか、総じて身体によさそうというぼんやりした知識しかありませんでした。様々な定義で語られるオーガニックですが、日本ではまだまだ一部の食の意識が高い人達が利用する農作物、という程度でしか浸透していないように思います。

今回のツアーの企画者である久冨さんは、「見返りを求めずできることを活かし合って生きるつながり」こそがオーガニックであると言います。久富さんと田中さんは「福岡をアジアのオーガニックシティにしよう!」と、共に企業や消費者と生産者とをつなげる活動をされています。一人では実現できないたんじゅん法が活かし合いで実現するように、私たちの社会や暮らしも、活かし合うことでもっといい循環がつくれるかもしれません。「ギブアンドテイクで皆が感謝しあうと楽しいやん!」と久冨さん。福岡がそんな活かし合いのオーガニックシティになったらと楽しい妄想が広がりました。

 最後に、クルンノウエンのみかん畑でみかん狩り。果樹園もあるひろーいクルンノウエンでは年間80種類の植物が育ち、果樹は40品目も穫れるそうです。

農園5参加者で記念撮影!朝倉市で開校している『アグリガーデンスクール&アカデミー』の方も参加されていました。普段はなかなか直接顔を合わすことのない方々とお話できることは、とても貴重でありがたい体験です

こんな機会がもっと当たり前に増えると良いなと思います。袋いっぱいに甘くて美味しいみかんを詰めながら、農業って面白いなあ、人のつながりや自然の循環を活かすことって素敵だなあと感じたツアーなのでした。 あおぞら農園さん、クルン農園さん、企画してくださった久冨さん、田中さん、ありがとうございました!

(取材/編集部)

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